forestline’s blog

山にはまったダイバーのブログです。

2019年12座目 黒斑山(浅間山)

8月24日の土曜日、浅間山に向かいました。浅間山は現在、レベル2の規制がかかっており、登山道は、殺生河原分岐までしか行くことができません。

ということで、今回は黒斑山までいって、浅間山に登ったことにします。

 

 プロローグ

ところで、昨年8月にスバルフォレスターを買いました。この頃に買った人への特典で、旅行券がプレゼントされたのです。その旅行券の有効期間は1年、つまり、今年の8月中に使わないといけなかったのです。

行き先を選べるのですが、あれやこれや考えて、結局、妻が行ったことがない草津温泉にすることにしました。草津温泉、いい温泉ですしね!

 

草津のホテルのチェックインが15時ということで、それまで何しようか、どうせなら山に行こうか、ということで、最初は草津白根に行くつもりだったんですが、2年前の噴火以降本白根山にも登れないことに出発前夜に気がつきました。

そこで急遽、浅間山にしたのでした。

 

活動データ

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道具リスト

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登山口へ

 駐車場は、車坂峠を考えました。駐車可能台数からして、人気のある山ですし、早々に満車になる可能性があります。そのため、早朝乗り込みで車中泊としました。

23時に自宅を出発。新東名から国道52号、中部横断道、中央高速、国道141号、中部横断道(長野区間)と乗り継いでいく片道4時間弱のルートです。無料区間を多く使うので、道路料金が1550円と安いのでこのコースを選択しました。

中央道は長坂で降り、馴染みのある清里や野辺山を通ったのですが、真っ暗で何も見えず。一般道をひたすら走り、中部横断道(長野区間)に入ったのですが、ここは無料区間でした。

高峯温泉へ続く峠道はかなりヘアピンカーブの連続でしたが、フォレスターのステアリング連動ヘッドライトのお陰で曲がる先が何となくでも見え、安心でした。前車のアクアだったらこうは行かないです。

 

さて、そうこうして高峰温泉に着いたのですが、駐車場への案内が不親切で、どこかよく分かりません。ビジターセンター脇の駐車場が車坂駐車場っぽいな、ということで、駐めることに。しかし、午前2時過ぎの段階で、駐車している車がわずかに3台。本当にここでいいのか?こんなに少ないのか?と不安になりながらも、「ええい、ままよ」と寝床を作って寝てしまいました。

しかし、、、寒い。。

めちゃくちゃ寒いんです。シュラフを持ってきていませんでした。「シュラフ?夏だしまあ、いらないんじゃ。」と思った私がバカでした。到着時の気温は12度。エンジンを停めた車内はじりじり気温が下がっていきます。レインウェアを含めて着られるものは全て着ましたが、寒くて丸まって寝ました。

 

余りよく眠れないまま、それでも明け方になってうとうとしていると、若い女性の蚊の鳴くような声が聞こえます。ゾゾゾっとしましたが、どうやら、陸上部の高校生が駐車場で準備体操をしているらしい。え?駐車場で?なんで?と思いましたが、外は既に明るく、トレーニングウェアを着た女の子が10人くらい輪になって体操をしていたので、意味はよく分かりませんが幽霊ではなさそうです。

寝ているうちに、駐車場にも車が若干増えて、5台(w)くらいになっていました。

 

峠道を行くとこのように突き当たります。T字路になっていて、右折でも左折でも前方の建物の裏にある駐車場に行けます。

なお、左の看板のとおりに行くと綺麗な水洗トイレがあります。

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こちらがトイレ。チップ制になっています。駐車場から歩いて2~3分です。なお、左に写っている車は多分ホテルの関係者だと思われます。

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6時過ぎに準備を開始。この時間でも駐車場はガラガラでした。

この写真の右に写っているのがビジターセンター。道路を挟んでビジターセンターの向こう側に登山口があります。

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登山口にある看板です。現在は賽の河原分岐まで。今日の私たちは黒斑山で戻ります。

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黒斑山へ

 登山口では登山の格好をした人が数人いましたが、皆さん、熱心に花の写真を撮っていました。

何か珍しい花でも咲いているのでしょうか。。私には分かりませんでした。取りあえず、何か撮ってみましたが、この後も腐るほど咲いていましたので、これは珍しい花ではなかったようです。

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さて、登山開始です。まずはトーミの頭を目指します。

登山口からトーミの頭へは、表コースと中コースがあるらしいです。そして、表コースを登りに、中コースを下りに使うといい、と誰かのブログに書いてありました。

そのとおりに、表コースを進みたいと思います。道が左右に分かれています。しかし、表と中の分岐表示がなく、6時15分、左の道を取りあえず進むことにしました。

 

階段としての意味は喪失気味の木階段です。登山あるあるですね。

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森の中を進みます。写真より現実は暗いです。下も湿っているなあ。前日雨降ったっけかなあ。

登山道を示すリボンやマーカーはほとんど見当たりません。ってか全然ない。しかし、道ははっきりしています。

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枯葉が落ちて登山動画モフモフしています。ああ、これは膝に優しいやつだ。いい山だな、と思っていると、道が唐突になくなりました。

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あれれ?YAMAPで確認すると、、、

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大分コースを外れていました。やらかした。

すぐに戻ります。

 

5分ほど戻ると、三叉路がありました。この道を左に進んでしまったんですね。てか、半分くらいの人は左にいかないかな。。

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じゃ、改めて右に進んで行くと、うん、ちょっと急だな。よいしょよいしょっと。あれ、また道がないよ。。

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どうもこの道も違ったようです。ダンジョンかよ!

要するにさっきの三叉路より更に戻る必要があったようでした。そして、YAMAPとGeographicaを交互に確認しながら(本当の細部になるとGeographicaの方が地図との連動の精度が高かったです。)、無事に本来のルートに戻れました。(もっとテープを!)

 

これが本来のルートです。

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30分近く無駄にしてしまいましたが、ここまでルートを外れたのは初めてでした。GPSがなければどこで間違ったのか、どこまで戻ればいいのかがおそらく全く分からなかったでしょう。また、登山を諦めて登山口に戻るコースに出られたかも分かりません。分岐が意外とあり、傾斜もなく目印になるものも全くない樹林帯でしたから紙地図も使いにくい状況だったと思います。

何を言いたいかと言えば、やっぱりGPS必須ですよ。。

 

モフモフ道だったはずが、木の根っこ根っこ道になってしまいました。「どっちかなと思ったら歩きにくそうな道の方」というのが浅間山の道のようです。

ところで、表コースを歩いている気満々だったのですが、表示が出てきて、どうもこちらは中コースだったようです。ありゃ。

 

根っこ道を歩いて行くと、ちょっと展望が開けました。もしかして、浅間プリンか?

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すぐにまた樹林帯へ戻ります。

陽が高くなってきて、樹林帯にも差し込む場所が出てきました。

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いい感じです。

8時前、おお?前方の様子が。これは、ついに稜線に出るんじゃないか?って感じに見えます。

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当たりでした。稜線にでましたー!ずっと樹林帯だったので、稜線に出るとテンション上がりますよね。

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表と中の分岐です。黒斑山まではわずか0.6km。

崖の向こうに浅間プリンが見えます。静岡県東部人としては、でかい大室山にしか見えません。

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ささ、稜線を進みましょう。きっともうすぐにトーミの頭のはず。

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冴えまくりです。考えたとおりに登ったところがトーミの頭でした。と自画自賛していましたが、誰でも分かることだと今になって思う。

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トーミの頭から見る浅間山が一番プリンという情報を事前に得ていました。確かに。

雪が交じると黒ごまプリンになるようで、冬期も来てみたいです。

 

ザックを下ろしてちょいと休憩。しかしここは崖の上。あまり端に寄ると逝けます。

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油断してた。危なかった。。

このトーミの頭で休んでいると、ギャアギャア!と鳴く鳥が。この品のない鳴き声はまさか雷鳥浅間山雷鳥?まさかね。でも、木曽駒にもいたそうだし、万が一…と思っていたら、ホシガラスでした。

わはは、雷鳥?とかバカなことを言ってしまったwと笑っていると、妻が、「わっ」と立ち上がりました。聞けば地面が揺れたとか。私は全く気づかず。ホシガラスがちょうど近くから飛び立ったときだったので、ホシガラスが飛んだので地面が揺れたのかなあ?とか妻は、それはそれでおかしなことを言っていました。

 

さて、先に進みます。多分左の山が黒斑山に違いない。

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ちょっと樹林帯に入り、モタモタ登っていると、前方視界が開けそう。人工物も見えます。

きっとあそこが黒斑山だ。

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柵の向こうに浅間プリン。まずい、雲が出てきた。

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監視カメラとスピーカーもあります。リアルタイムで映像を流しているんですかね。ここにいたら写らないかな。知ってる人が見てたりして、、と思いましたが、浅間プリンをカメラは向いているので、真下にいる我々が写るわけがないことに気づきました。

 

ふと先を見ると、黒斑山の山頂標です。雲がかかって何にも見えなくなりました。

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とは言え、時間はまだ9時前。先に行っても良かったのですが、登山口に戻ってちょっと休んで、草津まで移動、お昼を食べて~、、と考えると、ま、やっぱりここまででいいかな。

 

なので、少しここでのんびりします。

 

お、雲が切れてきた。

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更に切れてきた。

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トーミの頭から見る浅間プリンもいいけれど、黒斑山から見る浅間プリンもいいですよね。しかし、実際に浅間山山頂まで行くとしたら、この黒斑山では半分も行っていないんじゃないだろうか。とすると、私らなどは結構気合い入れないと日帰りできないですね。

 

下山

さて、そろそろ戻りますか。しかし、ほとんど人に会わない。

 

と思っていたら、帰り道は結構人に会いました。トーミの頭にも数組の登山者がいましたし、帰りは表コースで帰ることにしたのですが、槍ヶ鞘ではいっぱい休んでいました。

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この槍ヶ鞘には中コースとの分岐の後少し登りになるのですが、登っているとき、「あら!さっき降りていた人!もうここまで登ってきたの?速いー!」とか言われました。速いとか登山はじめて初めて言われました。実際は距離もなく、私たちが速いことは全くないので、「降りたらここまですぐですしww」と説明しようかと思いましたが、もったいないので、速いことにさせていただきました。

 

この辺に来ると、トンボがいっぱいいました。アブが日が上がるとともに増えてきたので、虫除け(自家製ハッカ油)を結構使っていたのですが、ついに出動してくれたようです。トンボがいるとアブを捕まえてくれるので、アブの量がぐっと下がります。トンボグッドです。いい仕事しています。

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さて、槍ヶ鞘からは本格的に下り道になります。途中、シェルターもありました。

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結構粗末な佇まいですが、本当に噴火して火山弾などが降ってきたときには、心強いのだろうと思います。火砕流だとアウトですが。

火山弾が飛んできたときのために、中も覗いてみます。

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左の書庫に防災グッズでも入っているのかな、と思ったのですが、電気系統の設備が収まっているようでした。

ここから下は、階段のはずが壊れているため、かえって障害物と化した非常に降りにくい道となっていました。

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一部というかほとんど崩れていました。

 

写真に撮ろうと思ったのですが、後半の最後は崩れていなかったので、「壊れてないじゃん」的な写真になってしまいました。登って壊れているところを撮影しようかとも思ったのですが、そこまでしなくていいか、と。。w

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壊れていなかったら大変歩きやすい道だと思いますので、権限と予算のある方、よろしくお願いいたします。

 

さて、10時になり、何だかお腹が空いてきました。

開けた場所があったので、ここでお昼ご飯にします。

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登って行く人がひっきりなしでした。外国の人も多かったですね。「hallo!」と言われたので正しい日本人的に「こんにちは-」と返してました。

 

下山するまでに、お昼を食べたところよりも更に開けたところがあり、そこでちょっと道を間違えたり、最後の最後で理不尽な急登登りがあったりして、やっぱり下りは中コースがいいな!と結論づけました。ただ、景色は表コースの方が断然いいですね。

 

登山口近く、珍しそうな蛾がいました。

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綺麗な羽をしていましたね。

アザミも綺麗な色をしていたなあ。大体アザミはいつもしょぼくれているのに。ここでは生き生きしていました。

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ハクサンフウロですかね?西穂独標のときもよく見ました。

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で、登山口まで戻ったのですが、なんだ分岐の表示あるじゃん。

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ということで、浅間プリン見学登山は終わりです。

ビジターセンターでソフトクリームを食べ、浅間山に登っていないのにバッジを購入。浅間山には登れないんですからいいですよね。

 

ビジターセンターは綺麗な建物です。

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駐車場は満車になっておりましたとさw

めでたしめでたし。