forestline’s blog

山にはまったダイバーのブログです。

2019年7座目 天狗岳(都合により撤退)

平成の次が令和と決まった週末、2019年4月6日、職場の仲間と天狗岳に向かいました。

この日の参加者は、私、S君、Kさん、Hさんと私とはお初になるSさんの5人です。

ところが、この日は天候があまり良くなさそうでした。

 

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海外のサイトの天狗岳の予報です。天候は晴れのようなのですが、天気マークの下の風予報がすごいことに。9時で時速75km(秒速20.8m)と台風並の風が吹くようです。

青い帯の数字は気温で、その下が体感温度です。相当寒そうですね。

 

装備も完璧ではない人もいそうだったので、この時点で天狗岳登頂はほぼ諦め、黒百合ヒュッテまでの山行としました。もし、行けたらその先行けるところまで行こうと。

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結果は上のとおりですが、暴風の予感を持ちながらの残雪期天狗岳の懐に足を踏み入れるツアーの始まりです。

 

まず、登山口ですが、私自身天狗岳に行くときはいつも唐沢鉱泉からだったのですが、事前調査の結果、冬期は渋ノ湯出発がメジャーのようです。途中、万が一にでもラッセルなどになったら、イヤなのでトレースが見込める渋ノ湯に向かいました。

そして、集合時間は1時間遅らせて5時30分。渋ノ湯まで3時間弱の見込みです。

実際も計画どおり、8時過ぎに渋ノ湯到着。これも事前調査にて渋ノ湯ルール、すなわち、①車は旅館の前に停める。②女将さん?に告げて駐車料金(1,000円)を支払う。③女将さんの指示した場所に車を停める。をしっかり守った結果、女将さんに怒られることなく駐車できました。なお、旅館から駐車場まではちょっと距離があるのに、女将さんが走って車を先導してくれました。

渋ノ湯までの路面の状態は積雪・凍結はほとんどなく、渋ノ湯直前30mくらいが凍っていたくらいでした。情報では渋ノ湯直近は未舗装とあったのですが、全面舗装路になっていたようです。

 

駐車場付近もほとんど雪はありません。そのため、まだ滑り止めは履かずに歩いています。

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ですが、この先橋を渡って登山道に入るのですけれども、その橋手前からは積雪状態でした。橋の手前で滑り止めを装着します。私とKさんは12本爪アイゼン、その他はチェーンスパイクです。

 

登山道では最初の20分はゆっくり、ゆっくり歩きます。よく、「我慢の歩きをしよう」とか言いますが、私の場合、別に我慢しているわけではなく、「ゆっくりでありがてぇ」です。

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天気はそこそこよく、雪質も湿っているけれど爪はよく効いているようです。

入り口から普通レベル(私的には急登に近い)の傾斜をず~っと登って行きます。全くないわけじゃないですが、あまり傾斜~平坦といった変化はない印象です。

 

1時間ちょい登って分岐に到着です。ここにも「唐沢鉱泉」とありますが、いわゆる唐沢鉱泉分岐はまだ先になります。

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この先はいったん平坦になり、気持ちのいい森林雪山ウォークが楽しめました。この平坦の先に黒百合ヒュッテがあればいいのに、と心から願います。

 

写真の分岐から20分くらい歩くと、唐沢鉱泉分岐に到着しました。が、休憩しなかったので写真なしです。ここから黒百合ヒュッテまで再び私的には急登に近い傾斜をず~っと登っていきます。

登りはじめておよそ2時間40分で黒百合ヒュッテに到着しました。コースタイムで2時間30分ですから、まずまずですね。

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ここまで、天気もよく、樹林が風を防いでいてくれたらしく、なかなか暑い道のりでした。気分的にはもう最終目的地到着!で、まったり時間を過ごしてしまいます。

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時刻も11時半を回っていたので、昼食を取ります。私はもちろんビーフシチュー。さっさとアイゼンを脱ぐと一人で注文しちゃいました。とは言え、出来上がりは一番最後だったのですが…。

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ここで失敗だったのが、食べる場所でした。ビジターの場合、食べる場所はお土産が売っているスペースにあるカウンターか、もっと中のテーブルなんですが、そのテーブルには人がもういたので、カウンターを陣取ってしまったのです。しかし、テーブルにはストーブがあったのに対し、カウンターにはなく、しかも窓ひとつ隔てて外なので、寒いー。手が凍えました。ビーフシチューからも湯気がいっぱい出てますね。

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その分窓からは外の景色が見えます。正面には天狗の奥庭方面につながる登山道があるはずですが、どうやら立入禁止になっているようでした。

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食べた後も、私以外のみんなはお土産を買うだの買わないだのと言っており、時間がゆっくり過ぎていき、12時45分頃、もうちょっと先まで行ってみることにしました。

まずは、中山峠。テン場の横を過ぎて夏道なら木道を歩く素敵な道ですが、辺り一面単なる平坦な雪でした。

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中山峠を過ぎると登りになります。夏道ですと、岩ゴロゴロの私が大嫌いな感じの道ですが、雪で普通の斜面になってました。冬期はこういうところがいいですね。

少し歩くと、展望が開ける場所に出ました。東天狗です。

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健脚な人なら「おう、もうすぐだな」と思うのでしょうが、私は

「うわーまだ遠い。無理」と思うのでした。人を変えてもう1枚。黒百合ヒュッテのカウンターですっかり冷えてしまったのと、少しずつ風が当たり出したので完全防備な私。ピッケルは全く使いませんでした。(使うべきところまで行かなかった)

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この先も急登があり、登りきると天狗の奥庭風なところに出ます。ここで参ったのが踏み抜きでした。登山道の上だっていうのに、踏み抜くんです。私も太腿まで踏み抜いてしまって、「落とし穴かよ!」と思ってしまいました。

 

先に行くのは13時過ぎまで、と決めていたので、13時15分頃、西天狗と東天狗が見える標識のところ(何の標識が不明)で引き返すことにしました。皆さん思い思いに写真を撮っていました。

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大体黒百合ヒュッテから東天狗までの半分近くまで来ての引き返しでした。ここまでは風もさほど吹いていませんでしたが、ここから先は風が強くなるでしょうし、戻るのも遅くなり寒くなるでしょうから、引き返して正解だと思っています。(気持が黒百合ヒュッテまでだったので満足しちゃってた、というのもある)

 

さて、ヒュッテまで戻ってきました。私とKさんはここでアイゼンからチェーンスパイクに履き替えます。ここから先は下りでもチェーンスパイクで大丈夫そうでしたので。

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帰りはズンズン歩きました。いやーチェーンスパイクは楽ですね。多少滑りますが、大きくは滑らず安定していました。凍結してたらダメでしょうけど。

途中、雪はもふもふなところがあったので、S君、Hさん、Sさんが若者がよくやる、という「雪の上にバタンと倒れる」といった奇行をしていました。

あれ、S君の首がないよ?いずれも人とは思えぬ別の生物の痕跡のようです。

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というわけでそこから先は更にタッタカ歩いて帰りは約2時間で駐車場に到着。せっかくなので渋ノ湯でお風呂に入りたかったのですが、日帰りは15時まで、とのことで入れませんでした。そのため、いつもの縄文の湯で温泉に入り、諏訪ICまでちょいと戻って小作でほうとうを食べ、帰宅の途についたのでした。

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今回はピークハントには至らなかったのですが、終わってみれば楽しく歩けたかな、と思いました。確かに達成感、という点では物足りない部分もあったかもしれませんが。それもまた今度、と思えば次につながりますしね。