LOWA TIBET LL WXLの履き慣らしに越前岳に行ってきました。
自分なりにまあ満足のいく仕上がりにしたLOWA TIBET LL WXL(以下「TIBET」)ですが、いよいよ、履き慣らしのための山行に出かけることにしました。
同行者は、職場の友人のサカキです。彼とはダイビング仲間でもあります。
最高の靴に仕上がっているといいなあ。
越前岳の場所
越前岳は愛鷹山山系の1つです。日本二百名山になっています。その時の名称は「愛鷹山」と言います。実は愛鷹山山系には「愛鷹山」という山が別にあるのですが、一般的には愛鷹山=越前岳になっているようです。
出発
越前岳ピストンは、十里木高原駐車場に車を停めて行くのが一般的ですが、駐車台数は30~40台程度で、すぐに満車になってしまいます。そのため、朝6時集合にし、私は5時半に現着するよう行動したのですが、注意報が出るほどの大雨。
天気予報では、10時過ぎから雨が上がるようなのですが、6時出発では、10時には下手するともう下山しているかも。。。
そこで、場所を変更しようかとサカキにメールしたのですが、返事無し。仕方なく、予定どおり5時半雨の中現着。車駐車台数0…。
車内で寝ていると、サカキが来ました。寝坊して焦ってきたのでメールのチェックもしてなかったそうです。雨もだいぶ小降りになってきたので、少し車で待機します。
登山開始
7時頃になると雨が上がりました。一時的なものでまた降り出すかもしれませんが、レインウェアの上だけ着て出発です。
登り始めは、階段です。この階段が極悪で、段差(蹴上げ)は高いし、ステップは広すぎで歩きにくい。作業がしにくい山の上部で作るならやむを得ないかもしれないけど、こんな下の方でこの作りはないよねえ、といつも思います。
さて、凶悪な階段を登り切ると、展望台に到着します。ここまでは、普通に遊びに来る人も多いです。晴れていれば正面に富士山も見えます。今日は曇っていて富士山も見えませんので写真はなし。そのまま通り過ぎました。
ここから登山道っぽくなってきます。
私は、3年前にも越前岳に相方と登っているのに忘れていました。この山、土が粘土質なんです。なので、ぬかるむとぬたぬたになって靴を汚すんです。そして滑りやすくなります。また、木の根が張り巡らされていて、障害物競走のハードルのように立ち塞がります。そして、低いところでは足を引っかけるためにあるかのようなものまであります!凶悪ですよねえ。
眺望のない登山道を下ばっかり見て歩くと、時間が長く感じます。
馬の背見晴台
馬の背見晴台には8時過ぎに到着。ここは、下の展望台よりも見晴らしはいいです(高いので当たり前か)。富士山は相変わらずでしたが、南アルプス方面は雲も撮れてきていたので、取りあえず写真を撮ってみました。
登りでのTIBET
登り始めて1時間、段々暑くなってきました。また、私のTIBET、左足は何ら問題ないのですが、右足の踵が動きます。そのため擦れて痛くなってきました。靴紐を締め直さなくちゃと思いながら広いところを探しながら登って行きます。
越前岳の登山道って、両側にロープが張ってあって、その間を歩くんですが、時々分岐します。その後また収束するんです。分岐したとき、どの道を行くかで段差が大きかったり、木が行く手を阻んでいたりして、ルートファインディングの練習になりそうです。私たちは、段差がなるべくない道を選んで「幸せな道」と呼んでいました。
9時前には日も出てきました。暑い。登山客は全く見ないし、横にずれて、レインウェアを脱ぎ、紐を締め直しました。すると、右足の踵の動きはなくなったのですが、靴擦れとまではいかなかったですが、擦れて既に痛くなってしまっていたのでしばらく痛かったでした。足は靴から抜かなかったので靴下の状態は分かりませんでした。チェックすればよかった。
今日の教訓⇒靴紐は違和感を感じたらすぐに締め直す。
平坦地
9時前に平坦地という場所に到着。確かに2坪くらいの小さな平坦な場所です。わざわざ名前をつけるほどの場所か?とも思いますが、貴重なちょいと眺望がある場所なので富士山に向けて写真撮影。
相変わらず雲がかかっています。サカキが「カメラを上に上げて撮るんですよ!」と言うので撮ってみました。バリアングル&最強手ぶれ防止のE-M1MarkⅡはそういう撮影が得意です。
勢子辻分岐
9時20分過ぎに勢子辻分岐に到着です。「せこつじぶんき」と読みます。
頂上まであと10分と書いてあり、嬉しくなります。眺望もちょびっとだけあります。ほとんど登山中は眺望がない樹林帯を歩くので、眺望があるところには、全て名前を付けた!という感じの山ですね。
勢子辻分岐からの眺望
おお、海が見えます。
頂上
9時半に登頂しました。雲が一番切れて眺望がよかった気がします。山の神様、越前岳様ありがとう!
実はこの後、雲が切れて山頂が顔を出したのですが、ピントが手前の木になっていてお見せできません。。
伊豆半島方面です。山頂からは海がよく見えます。不思議です。
私たちが出発するちょっと前に出発していったグループの方に記念写真を撮ってもらいました。私的には2回目の登頂になりますが、眺望を確認できたのは初です。
さて、山頂でお腹も空いたことだし、お昼にします。サカキは初めての登山、ということで、ささやかなプレゼントとしてカレーライスをごちそうします。といっても、アルファ米にレトルトカレーですが笑
さて、できあがりは
美味しかったです。山補正も入っているかもですが。食後のコーヒーもごちそうしました。インスタントですが。
山頂に咲いていた花。越前岳ってほとんど花が咲いていないんですよね。多分、季節が、というわけではないと思う。土が粘土質なので、地表の水分は多そうなのですが、八ヶ岳と違って苔むしてもいませんし。土の性質なんでしょうかね。
下山
頂上でまったりのんびり1時間以上も過ごしてしまいました。その間、数組のグループが登ってきていました。ベンチもそういった人たちで満席になったことだし、そろそろ下りましょう。
前回は下山は調子よくひょいひょい下りた記憶があるのですが、今回はぬたぬたですし、膝も痛くなってきていたので、「幸せな道」を選んで慎重に下ります。
下りでのTIBET
下りでのTIBETは、左足は何らの問題もないのですが、右足がやや小指が当たって痛いです。早めに紐を結び直しますが、やっぱりちょっと痛い。靴擦れにはなっていない程度なのですが。私の場合、右足の方が左足よりも微妙に小さかったので、その影響なのかもしれません…。
しかし、ぬたぬた道をよく歩いてくれました。そして、つやつやだった靴は、どろんこです。
駐車場へ
途中馬の背見晴台で小休止をした後、展望台まで下り、そこを過ぎると、凶悪な階段が始まります。下りる時に膝が痛むので、ごまかす意味でも、路傍に咲いていたアザミの写真を撮影しました。アザミっていつも枯れかかったいるのばかり見ている気がしますが、今日は丸々太っていて元気なアザミでした。
12時半に駐車場着。登山終了です。その後は、ヘルシーパーク裾野で温泉に浸かりました。ここの温泉は塩分が多い温泉なんですよね。お気に入りだったのですが、行ったのは10数年ぶり。
ちょい遠いサカキには悪いですが、3時半頃には帰宅できました。
感想
自宅から一番近い二百名山なのですが、整備状況は北アルプスや八ヶ岳と比べるとかなり低いと言わざるを得ないと思います。管理者が市になっているせいかもしれませんが、もう少し愛鷹山系全体を整備すればもっと魅力的な山域になるのになあと思います。私の膝との相性が悪いし、まあ、多分もう行かないかな。
TIBETは、正直もっと神のようなフィットを期待していたので、少々残念。ですが、今後革靴ということで足にフィットしてくるに違いない、という期待を持ちつつ、来週の立山に臨みたいと思います。